ハム太郎(仮名)通信

なんとか若干の落ち着きを取り戻して出勤。しかしながら、私と上司・ハム太郎(仮名)の間にはまだなんとなくの緊張感があります…というかハム太郎、私や周囲の動きに敏感すぎです。私がザクッと立ち上がっただけでめちゃめちゃビクッと反応しています。小動物のようです。


今日あった出来事をつらつらと書いていたらハム太郎の観察日記のようになってしまったので折り曲げます。



先週末にハム太郎の転職の件が正式に発表されたので、それを受けて同僚の秘書さんにランチに誘われました。「他人事ではない」と思われたようです…。ホント、秘書の仕事というのは戦国時代の女性のようだと私はつくづく思いました。上司(大将)の動きひとつで身柄がどうにでもなってしまう…(笑)。でも、彼女に「○○さん(私)とハム太郎さんの関係は○○さん次第でこれからも続くんだから」と言われてハッとしました。確かに、このまま気まずい空気を作ったままでいては続くご縁も続かない…ひょっとしたら彼の仕事が落ち着いたら何か紹介してくれることもあるかもしれんし…何より、一番近くにいる私が彼の門出を祝福しないでどうする?などなど反省もしつつデスクに戻ると、ハム太郎からメールが。


「○○さん、以前約束していた△△△△△に行く件ですがいつがいいですか?」


ギャッ………!ハム太郎、完璧にご機嫌伺いモードです。一応偉いのに。もうすぐ社長と呼ばれる男なのに。しかも傍に座ってるんだから直接聞けばいいのに、私がランチに出ている間にメールを送っているあたりなど笑っちゃうくらいの小心ぶりです。さすが、機嫌が悪い時の私の顔の恐さを誰よりも知っている男です!
△△△△△というのは私の憧れレストランのひとつ。自腹じゃきっと一生行きません。6月の終わり、とある送別会で突然「○○さん、今度俺が今まで接待で使ったレストランの中で一番行ってみたいところに連れてってあげるわ〜〜〜」と言われたので「△△△△△!」と即答したのでした。本当はもっと憧れレストランがあったのですがそこは接待で使ってなかったので△△△△△を。「えええ〜〜〜」と笑いながら誤魔化されたので、ああ、言葉の戯れだったのね…とガックリしていましたが、どうやら本気だったらしい。というかこの時期既に新しい会社のオファーを受けてましたね。やましいところがアリアリでしたね。浮気している男が優しいのと一緒ですね。


夕方、ハム太郎が会議からなかなか戻らないのであーもう帰っちゃおう〜とカバンを持った時にばったり戻ってきてしまい、「あーやばーい」と作り笑顔で誤魔化したところハム太郎は「ミーティングお疲れ様でした*:.。.:*・゜゜・」と笑顔で迎えられたと勘違いしたようです。めんどくさいので、勘違いさせたままにしておきました。ハムは機嫌よくお土産でもらったバームクーヘンを包んで持って帰っていました。